札幌雪天
2016.2.11.~13.
♪南三条 泣きながら走った
胸の中で あの雨は止まない♪
みゆき姉さんのコミカルなミュージカル仕立ての歌をくちづさみながら歩きます。ホテルのフロントの人に行きたい場所を尋ねたら、
「南○条、西○丁目だから・・・」
なんて、縦横の線が交わる場所で探してました。数学の座標みたいです。
二条市場
札幌滞在2日目です。ホテルの喫茶店でトーストを食べ、少し部屋で寛ぎます。
俺は有給休暇を取ってるからいいのですが、考えてみたら今日は平日で普通に仕事がある人がほとんどです。亮ちゃんも今日は仕事で、夜も家の用事があると言います。昼間は一人で札幌観光をすることになりました。お土産を買おうと思い、二条市場と言うところに行きました。ホテルのフロントの人に聞いたら、ホテルから歩いて行けるそうなので、リハビリを兼ねて、雪道を転ばないように歩きます。市場は買い物客で混んでました。旧正月を日本でと言う中国人もいました。弟一家に「花咲かに」を送りました。面倒見の良さそうな初老の夫婦がやってる店で、かなり値引きしてくれました。「あしたには着く」と言うので、弟に蟹が着くことをメールしておきました。丁度12時頃でした。
スープカレー
亮ちゃんの他にもう一人、札幌在住の タカくん と言う友達がいます。「今日、仕事が終わってから札幌の夜の街で飲もうね」なんて誘われていました。北海道には「シビエ料理」と言って、野生のエゾシカやイノシシを猟銃でハントして、その肉を調理して食べるという料理があるそうです。「シビエ料理が食べたいのだけど・・・」と、それとなくタカくんに来る前にリクエストしてみたのですが、「北海道に来て、ご当地焼鳥を食べないテはないですよ」と、あっさり却下されてしまいました。「シビエを食べたいなら、一人でランチにどうぞ」と言うことで、一人で行ってみようと思い、二条市場で海鮮丼を食べるのは止め、一旦ホテルに戻り、ネットで検索した、鹿肉のハンバーグが食べられるという店の場所を聞きます。フロントの人はまたしても座標の交点を探すように、その店の場所を調べてくれました。その店に歩いて行ってみました。とろろが、です。ナント臨時休業だったのです。どうしたものかと思ってふと、隣を見ると、昨日の味噌ラーメンの店ほどじゃないけど、行列のできてる店があります。スープカレーの店です。昨日、海鮮系を食べたので、今日は肉がいいと決めていた俺、その店の「ラム肉と野菜のスープカレー」と言うメニューに飛びつきました。店内は洒落たカフェバーみたいな造りで、音楽や演劇など、カルチャーの発信場のようでした。サフランで味付けされたご飯と一緒に供されるスープカレーにはラム肉が柔らかく煮込んであり、ゴロッと入ったジャガイモやニンジン、茄子、レンコンがスープカレーの中で揃います。刻んであるミョウガがいいアクセントでした。東京に帰ったら真似ようと思います。聞くところによると、スープカレーは、最近の札幌の新名物だそうです。味と言い、雰囲気と言い、オシャレで大満足でした。
北海道大学
スープカレーでほっこりした俺は、地下鉄東豊線に乗り、札幌駅に着きました。駅を出て北西に歩き、訪ねたのが北海道大学です。大きな案内図があり、道の各所に行き先を示す案内表示があるのが、敷地が広大であることを物語ります。有名なポプラ並木とクラーク像をカメラに収めました。
札幌駅前通地下歩行空間 チ カ ホ
開放的でどことなくいい雰囲気の地下通路です。札幌駅から大通まで続いています。途中、ホテルで食べるお菓子を買いました。歩きやすくて、便利な地下空間です。大通駅から地下鉄に2駅乗り、ホテルに帰ってお菓子を食べながらくつろいで、タカくんとの待ち合わせに備えます。
ご当地焼鳥
18時30分にタカくんとすすきのの「ラフィラ」と言う百貨店の前で待ち合わせしていました。ホテルから7~8分歩いた、すごくわかりやすい場所です。待っていると、「あ、お久しぶりです」って感じで、会社帰りのスーツのままのタカくんが現れました。「さっそく行きましょう」と促され、すすきのの交差点を渡り、ビルの3階の焼鳥屋さんに案内してくれました。金曜日の夜、しかも人気店ゆえ、予約しておいた方がいいということで、2名でテーブル席を予約しておいてくれました。北海道には「ご当地焼鳥」と言うのがあり、中でも人気を二分するのが、美唄と室蘭だそうです。「どちらも甲乙つけがたいくらいいいのだけど、僕的には室蘭を食べてほしいな」と言います。出された焼鳥は、本当に美味しいです。タレで焼いてあり、長ネギではなく玉ねぎを使っているのです。それにカラシを付けていただくのです。鶏のジューシーな味わい、タレの甘辛のバランス、焼いた玉ねぎの甘味、カラシのアクセント、それらが一体となって、絶妙な味わいを楽しませます。シビエを却下しても是非俺に食べさせたいと言ってくれた、タカくんが勧めるだけのことはあります。「昼間、鹿肉食べたの?」と聞くので、俺は目的の店が休みで、代わりにスープカレーを食べた経緯を言うと、俺の入った店は有名な人気店で、「いきなりラッキーだね」と笑います。
♪夜のさっぽ~ろっ
遊び人風で、どことなくプレイボーイの雰囲気があるタカくん、夜の札幌のスポットに案内してくれました。左側の画像を見てください。隠れた路地の情緒がいいですね。道に雪があるのが何とも言えない旅情をかき立てます。常連らしく、タカくんはちょっと美人なママと気さくに会話していました。俺のことも「東京からのお客様」と紹介してくれました。その美人ママに年を言ったら、「見えない。若い」と驚かれました。酒飲んで12時くらいまで浮かれていたでしょうか・・・本当に楽しい札幌の夜です。ホテルまで歩ける距離だし、大丈夫な酔い方でしたけど、「通り道だから」と言って、タカくんがタクシーで送ってくれました。
北海道神宮
北海道滞在3日目です。昨日遅くまで飲んだ割にはすっきりした目覚めです。シャワーを浴びて缶コーヒーを飲んでると、亮ちゃんが約束した9時に来ました。これから小樽へ行き、小樽を案内してもらいます。「小樽までは電車で40分くらいだし、まだ時間があるから、札幌で行き残した場所に行っておこう」そう言って、地下鉄で「円山公園」と言う駅に向かい、そこから雪が残る坂道を登って着いたのが、北海道神宮です。北海道最大の神社で、道民の多くが雪の中、初詣に来るそうです。俺もお賽銭を入れ、旅の安全を祈願しました。
北海道庁旧本庁舎
大通りに戻り、札幌駅に向かう途中、最後に札幌の街を惜しむように地上に出て歩きました。天気は曇りですが寒くありません。亮ちゃんが「そうだ」と言い、案内してくれたのがここです。赤レンガ造りの建物は、レトロな感じがして、往時をしのばせます。中もいい雰囲気です。貴重な文書が貯蔵してある部屋など、ありました。北方領土に関する文献でもあるのでしょうか・・・どことなく「戦後の闇」的なものを想像してしまいます。
札幌駅
次の目的地である小樽へ向かうため、札幌駅のホームで電車を待ちます。先に発車する各駅停車より、後からの快速の方が早く小樽に着くはずだと、亮ちゃんは言います。駅員さんに確認したら、その通りでした。ホームにいる時、アナウンスが流れ、上野からの寝台特急カシオペアが到着しました。東京~札幌間の豪華寝台特急は廃止になったと思ってましたが、不定期に運行されているのですね。今度来る時は時間をかけて、列車の旅もいいな、なんて思います。